こんにちは、海・山・川で遊ぶをテーマにバイクやキャンプ、釣り、登山などアウトドアを中心にしたブログ【Wandering Life!】を運営しているflyderです。
今回は、冬の伊吹山の登山情報です。伊吹山積雪期の冬道・直登ルート、冬の伊吹山登山に必要な装備・服装などを紹介。併せて厳冬期の伊吹山の積雪状況や山行記録を画像と動画で紹介します。
冬の伊吹山登山道・ルート、所用時間の紹介
冬の積雪期では夏山(無雪期)登山と若干ルートが異なります。
伊吹山 積雪期の冬道・直登ルート
(※ 赤:冬道・直登ルート、黄色:夏道)
冬の伊吹山登山で最もポピュラーなのが三之宮神社前から出発する表登山道です。
この表登山道は、夏道(無雪期)と積雪期の冬道で若干ルートが異なります。
積雪期には夏には通れない冬道・直登ルートを辿って登る方が早く登頂できます。
夏道は六合目の手前辺りからつづら折りになっているのに対し冬道は頂上部目指して真っ直ぐ登っていきます。このため冬道の方が距離で1km程度
Googleアースで登る伊吹山登山道
Googleアースを使って伊吹山の登山道を紹介します。夏道(通常ルート)と冬道(直登ルート)のそれぞれを紹介。三之宮神社登山口から山頂までの登山道をGoogle Earthで辿ります。
伊吹山表登山道・冬道の所要時間は?
伊吹山表登山道の冬道(直登ルート)往復の距離は約9~10㎞程度です。登山口から山頂までの標高差が約1200mあるのでそれなりの体力が必要になります。
所要時間の目安としては、早い人だと往復5時間程度。標準的には往復で6時間~8時間程度(休憩込)かかります。
雪山が初めての人、体力に自信がない人は余裕をもって9時間ぐらいを見込んでおくのが無難です。
冬の伊吹山登山の装備
伊吹山の標高は1,377m、低山とはいえ西日本でも屈指の豪雪地帯にあることで有名です。12月~3月の積雪期に登るならアイゼンをはじめとする冬山装備が必要となります。
以下、冬山登山に必要な代表的な装備を紹介致します。
ウィンターブーツ or3シーズン用登山靴
雪山登山に特化した防寒・保温性のあるウィンターブーツを使用するに越したことはないです。ただ3シーズン対応型の登山靴でも保温性の高いインナーソール(中敷き)や靴下。足用カイロを使用することで問題なく登れます。
アイゼン、スノースパイクor 軽アイゼン
雪の状態によってはツボ足やスノースパイク或いは軽アイゼンでも登れないことはないですが、万全を期すなら12本爪のアイゼンがあるとよいでしょう。
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スノーシュー、ワカン
スノーシュー、ワカンがあれば新雪の上での機動力が向上します。
伊吹山では冬でも登山者が多いので正規のルートは踏み固められているため通常であればスノーシューやワカンは必要ないです。
但し正規のルートから外れたトレースのない場所を歩く際や降雪直後の深雪など場合によってはスノーシューやワカンが必要となる場面もあります。
ピッケル
必須というわけではないですが、雪のコンディションによってはあった方がいいという場合もあります。万全を期すなら持っていくに越したことはないです。
トレッキングポール or ストック
トレッキングポールは足腰への負担を軽減するだけでなく推進力を得ることができます。
ただあってもなくてもどっちでもいいです。好みの問題ですかね…。
ウィンターグローブ
厳冬期の伊吹山では気温がマイナス10度近くなることもあります。登山用でなくてもいいから防水仕様で保温性の高い手袋であれば問題ないです。透湿性があれば尚よし!
スパッツ、ゲイター
スパッツはズボンの裾から雪が侵入してくるのを防いでくれます。また、誤って自分のアイゼンでパンツの裾を破ることを防止してくれます。冬の伊吹山登山には必須のアイテムです。
ゴーグル・サングラス
雪山では太陽からの紫外線に加えて雪面からの照返しによる強い紫外線に晒されます。いわゆる雪目を防止するために必要なアイテムです。
バラクラバ(目出し帽)
風雪の中で頭から顔・首までを温めてくれます。晴天の場合には紫外線対策になります。
リュック、バックパック
冬山登山では夏山に比べて装備がふえるので日帰りでも40リットル程度の中型ザックを使用するのが一般的です。
ツエルト、シェルター
遭難時にはツエルトの有無が生死を分けることがあります。冬の伊吹山登山でも万一の場合に備えてリュックの中に常備しておきたい装備の一つです。
魔法瓶・サーモス
低体温症予防のためにも水分補給の際には冷水よりも暖かい飲み物を飲むのがよいです。長時間保温を維持できる魔法瓶は冬山登山に欠かせない装備の一つです。
予備バッテリー・電池
カメラ、スマホなどで使用するバッテリー(リチウムイオン電池)は低温になればなるほど電池の消耗が早いです。冬山では電子機器のバッテリーが驚くほど早くなくなります。
行動食
効率よくエネルギーを補給できるゼリー飲料などがおすすめです。
▼登山用品特集▼
冬の伊吹山登山の服装
厳冬期の伊吹山山頂では気温マイナス10度を超えることもあります。十分な防寒対策が必要であると同時に汗冷え対策も必要です。
レイヤリング(重ね着)の基本は、ベースレイヤー(肌着)にミッドレイヤー(中間着)、アウトシェル(上着)の3枚ですが、冬山では汗冷え対策のためにベースレイヤーの下にドライレイヤーを着用するのがおすすめです。
▼登山ウェア特集▼
大雪・ドカ雪による車のトラブルを回避するための装備
伊吹山は周辺の関ケ原・米原は西日本有数の豪雪地域です。伊吹山に行くなら近年増加している大雪・ドカ雪による車のトラブルに備えて以下の装備・アイテムを用意しておくのがおすすめです。
▼大雪による車のトラブル回避装備▼
伊吹山の積雪状況・天気情報
伊吹山は西日本でも有数の豪雪地帯である米原や関ケ原に位置しています。伊吹山および周辺道路の背積雪状況等の確認には以下のサイトが参考になります。
- 気象庁 現在の雪(解析積雪深・解析降雪量)
- 伊吹山ライブカメラ 【問い合わせ先】 米原市 山東庁舎 山東伊吹地域協働課tel:0749-55-8101
標高1,377mともなれば山麓と山頂の天気は全く異なることもあります。伊吹山がある滋賀県の米原市、岐阜県の関ケ原町の天気予報はあてになりません。
登山の際には必ず山の天気予報で伊吹山の登山指数をチェックしましょう。
【動画】2020年12月下旬の伊吹山登山・スノーハイク
先ずは2020年12月下旬の伊吹山登山の模様を動画で紹介致します。
▼冬の伊吹山登山の模様を動画でチェック▼
1月の伊吹山登山の山行記
続いて2019年1月下旬の厳冬期の伊吹山登山の模様をお伝え致します。
伊吹山登山口から六合目避難小屋
午前8時40分、三之宮神社前にある伊吹山登山口を出発!登山開始です。
背中に担いでいるのは、スノーボードではなく雪板(ゆきいた)です。
スノーボードとはことなりエッジやビンディングがなくバックカントリーのパウダーを滑るための板になります。
今回はこの雪板を背中にしょって登り、下山時に五合目あたりから滑り降りてくるつもです。
午前9時05分、伊吹山一合目(伊吹高原荘)を通過します。
ここ一合目(標高420m)での積雪は皆無ですが、霜解けの水で登山道はぬかるんでいます。
この日の山の天気予報での登山指数はAが並んでいます。
絶好の登山日和になる筈だったのですが…。
午前9時20分、伊吹山二合目を通過。
二合目(標高545m)では数日前に降った雪が薄っすらと残っています。
午前10:00、伊吹山三合目を通過します。
三合目の標高は720m、ここまでくると見渡す限り真っ白な雪原が広がっています。積雪量は約30㎝程度。
午前10時10分、伊吹山四合目(標高820m)を通過。
午前10時20分、伊吹山五合目(880m)を通過。
五合目にはテーブルとベンチが設置されています。ここでアイゼンを装着する登山者が多かったようです。
五合目での積雪量は深いところで40㎝程度。登山道はしっかりと踏み固められているので比較的歩きやすいです。
午前10時40分、六合目付近にある伊吹山避難小屋に到着。
伊吹山 避難小屋から伊吹山頂
避難小屋の中でレイヤリングをチェンジします。インナーを着替え上下ともにワークマンのレインウェアをアウトシェルにします。
モンベルの6本爪軽アイゼン(スノースパイク6)を装着。
避難小屋で服装と装備を整えて山頂を目指します。
午前11時15分、伊吹山六合目(標高990m)を通過。
六合目より上では美しい樹氷を見ることができます。
七合目あたりからはガスで視界が悪くなります。目の前のトレース以外は何も見えません。
視界が悪いため、六合目の標識を最後にランドマークやウェイポイントとなるモノは一切見えません。
12時頃にGPSで位置を確認すると標高は1,260m、山頂の周回コースまでは約600m程度の距離であることが分かります。
この辺りは傾斜もきつく6本爪の軽アイゼンでは役不足という感じです。
12時20分頃、再びGPSで位置確認をします。
標高は1,340m、頂上部まで約120m程度の距離であることが分かります。
12時30分、伊吹山山頂周回道まで到着したようですが、荒天によりホワイトアウト状態に・・。
GPSを頼りに一等三角点を目指しますが、視界不良によりソロでの登頂は危険と判断して天候の回復を待ちます。
その後、頂上部に到着した後続の登山者と即席パーティーを組んで山頂を目指します。
12時50分に伊吹山頂(一等三角点)に立つことができました。
一緒に伊吹山頂の三角点を目指したお方たちです。(↓)
▼登山用品特集▼
厳冬期 伊吹山山頂の様子
山頂に着いた頃には視界も幾分よくはなりましたが、それでも視界10m程度といったところでした。
山頂でタケル(日本武尊像)と再会。
日本武尊像は氷で覆われていました。
伊吹山頂の休憩所・お土産屋は半分雪の中に埋もれています。
冬の伊吹山頂から下山
厳冬期の伊吹山頂の様子をカメラに収めて13時20分より下山を開始。
七合目付近まで降りてくると視界もよくなってきました。
五合目まで下山したとこで、雪板でバックカントリー デビューです。
15時30分、伊吹山登山口まで無事下山完了。
【参考】1月厳冬期の伊吹山登山で使用したの装備と服装
厳冬期の1月の伊吹山登山で使用した装備と服装を紹介します。
装備
48Lザック(オスプレイのケストレル)、ポーチ、チェストバッグ、登山用バーナー&クッカーのミニマムセット、12本アイゼン、軽アイゼン(モンベル6本爪)、トレッキングポール、飲料水1L、ファーストエイドキット、カメラ、携帯、帽子、ゴーグル、その他。
今回は下山時に5合目からバックカントリーを楽しむために雪板を持参しました。
▼冬山・雪山登山の装備特集▼
https://wanderinglife55.com/tozan_soubi/
服装~トップス
一番下にドライレイヤーとしてTS DESIGN TS DRYを着用。
https://wanderinglife55.com/ts-dry/
ドライレイヤーの上のベースレイヤーは、ワークマンのコンプレッションシャツ。
https://wanderinglife55.com/workman-compression/
ミドルレイヤー兼アウトレイヤーには、モンベルのシャミースジャケット。
今回のアウトレイヤーは、ワークマン イージスのレインジャケットです。
https://wanderinglife55.com/workman-rainwear/
服装~ボトムス
インナータイツは、おたふく手袋 ボディータフネス コンプレッションタイツ。
https://wanderinglife55.com/otafuku-tights/
ミドルにはトレキングパンツ。
オーバーパンツは、ワークマン フィールドコアのレインパンツ
靴はスカルパのトリオレプロ。
【動画】冬の伊吹山登山~ホワイトアウトに遭遇
2019年1月23日、厳冬期の伊吹山登山の模様を動画に収めました。
八合目から山頂付近でホワイトアウトに遭遇。厳しい山行でしたが無事登頂できました。
伊吹山登山・山行録の関連情報
▼flyderの登山・山行記録一覧▼
https://wanderinglife55.com/mt-ibuki/
https://wanderinglife55.com/mt-fujiwara_201901/
https://wanderinglife55.com/gozaisho-honntani-winter/
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以上、今回は冬の伊吹山登山における登山道や服装などについて紹介させて頂きました。
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