バイク用のシートバッグとリアボックス、両者の違い、それぞれの長所・短所、使用するうえでのメリット・デメリットなどを比較して紹介します。バイクでのキャンプツーリングなどの際にシートバッグとリアボックスを併用する際の注意点もあわせて紹介。
- シートバッグとリアボックス買うならどっち?
- シートバッグとリアボックスの違いは?
- 両者の特徴、長所・短所を知りたい!
- シートバッグとリアボックスは併用できる?
シートバッグとリアボックスの違いは?
シートバッグもリアボックスもともにバイクでのツーリングやキャンプの際に荷物を積載するためのバイク用積載用具の一つであることに変わりはありません。
ただ、シートバッグとリアボックスでは以下のような違いがあります。
シートバッグ | リアボックス | |
特徴 | ソフトケース | ハードケース |
取り付け位置 | タンデムシートの上 | リアキャリアの上 |
固定方法 | ベルトで固定 | ベースプレートを利用 |
ソフトケースとハードケースの違い
シートバッグは文字通り”バッグ”です。そしてバッグとは一般的に「物を入れて運ぶための袋、しなやかな素材でできた入れ物(ソフトケース)」と定義されています。
それに対してリアボックスは文字通り”ボックス”(≒ ハードケース)です。ちなみにリアボックスはトップケースという名で呼ばれることもあります。
両者ともに物を入れるための容器であることに変わりませんが、ソフトケースとハードケースという違いがあります。
取り付け位置の違い
シートバッグの取り付け位置は基本タンデムシートの上です。
それに対してリアボックス(トップケース)はタンデムシートのさらに後方のリアキャリアの上に取り付けるのが一般的です。
もちろん、シーバッグでもリアキャリの上に載せることはできますが、以下で述べるようにリアボックスとシートバッグでは固定方法が異なります。
固定方法
シートバッグは付属のベルト類を利用してバイクに固定するのが一般的です。
それに対してリアボックス(トップケース)は専用のベースプレートを利用してバイクに固定するのが一般的です。
シートバッグ vs リアボックス 長所・短所を比較
続いてシートバッグとリアボックスの長所・短所、使用上のメリット・デメリットについてみていきましょう。シートバッグとリアボックス、両者の特徴・取付位置・固定方法の相違は両者それぞれの長所・短所に大きく影響しています。
シートバッグとリアボックス(トップケース)の長所(メリット)・短所(デメリット)をまとめると以下のようにまります。
シートバッグ | リアボックス/トップケース | |
長所 メリット |
・最大積載重量が大きい ・バイクの操作性への影響が少ない ・拡張性がある ・ベースプレートの取付不要 |
・荷物の出し入れがしやすい ・ケースの脱着が簡単 ・型崩れの心配がない ・鍵・ロックができる |
短所 デメリット |
・荷物の出し入れがしにくい ・バッグの脱着が面倒くさい ・型崩れの心配がある ・鍵・ロックは別売り |
・最大積載重量が小さい ・バイクの操作性への影響が大きい ・拡張性がない ・ベースプレートの取付が面倒 |
最大積載重量 シートバッグ vs リアボックス
シートバッグの最大積載重量はリアボックスの最大積載重量に比べて大きいのが一般的です。容量50Lクラスのシートバッグですと10㎏程度。リアボックスの場合は容量50Lでも最大積載重量は3㎏程度です。(リアボックスの中にも最大積載重量が10㎏に及ぶ製品もあります。ただ販売者も安全を考慮して3㎏を推奨していうのが現実です。)
バイクの操作性・運転に与える影響
シートバッグはリアボックスに比べてバイクの操作性・運転に与える悪影響が小さい傾向にあります。
既に紹介したようにシートバッグがタンデムシートの上に取り付けるのに対してリアボックスの取付位置はリアキャリアの上です。バイクの最後尾でしかも高い位置になります。バイクの全体バランスへ与える影響はリアボックスの方が大きくなります。
リアボックスの最大積載重量がシートバッグの最大積載重量に比べて小さいのはバイクの操作性・運転に与える悪影響が大きいからだといえます。
取り付け方法・脱着のしやすさ
シートバッグのバイクへの取り付けは付属のベルト4本を利用するのが一般的です。付属のベルトをバイクのフレームやタンデムバーに繋いでシートバッグを固定します。
シートバッグの脱着にはクイックリリースバックルが利用されています。
リアボックス(トップケース)のバイクへの取り付けには専用のベースプレートを利用します。そのためベースプレートを金具でキャリアに固定する必要があります。製品による違いはありますがリアボックス自体の脱着はほぼワンタッチで可能です。
バッグ、ケース自体の脱着はロック機構を使ってワンタッチで脱着できるリアボックスの方が圧倒的に簡単です。ただ、リアボックスを利用する際には専用ベースプレートの取り付けという面倒な作業が必要です。
ソフトケースとハードケースの違いから
ソフトケースであるシートバッグではバッグの型崩れの心配があります。転倒時には内容物の荷物が破損・押し潰される心配もあります。またハードケースに比べて荷物の出し入れがしにくいという点がデメリットになります。
一方ハードケースを使用するリアボックス(トップケース)では型崩れの心配はありません。ハードケースゆえに転倒時に中の荷物が破損するおそれもシートバッグに比べれば低いです。
ただ、最近のシートバッグでは型崩れを防止するためのインナーフレームや連結ベルトなど様々な工夫を凝らしているので型崩れについての心配はなくなりつつあります。
盗難対策について
リアボックス(トップケース)にはロック機構が標準装備されています。蓋のオープン、バイクからの取り外しのいずれにも鍵が必要なので格別な盗難対策は必要ありません。
それに対してシートバッグの多くは鍵・ロックが標準装備されていません。ですから自分で何らかの盗難対策をすることが必要になります。
拡張性について
シートバッグにはドリンクホルダーや小型ポーチなどのオプションが用意されています。またシートバッグの上に荷物を上積みできるようにⅮリングやバンジーコードなどが標準装備されています。そういった点でシートバックはリアボックスに比べて拡張性が高いといえます。
▼リアボックス/トップケース特集▼
▼シートバッグ特集▼
シートバッグとリアボックスの併用について
ここまでみてきたようにシートバックとリアボックスではそれぞれに長所・短所があります。用途や目的に応じて両者を使い分けることも必要ですが、両者それぞれの長所を生かすと同時それぞれの短所を補うためにシートバックとリアボックスを併用することもできます。
シートバックとリアボックスの併用で長所を活かし短所を補う
バイクでのキャンプツーリングなどで積載する荷物の容量・重量が大きくなる場合にはシートバックとリアボックスを併用してみるのも一案です。
既に述べたようにリアボックスに重量物を載せるとバイクが不安定になります。ですから重量物はバイクの重心に近いシートバッグの底面に集めて、軽い物をシートバッグの上面とリアボックスに分散して積むことでバイクの操作性への悪影響を抑えることができます。
シートバッグとリアボックス併用の注意点
シートバッグとリアボックスを併用する際には以下の点に注意が必要です。
過積載に注意!
バイクでも法令によって過積載は禁じられています。違反すると違反点数1点と二輪車は反則金6000円、原付は反則金5000円が科せられることになります。
ちなみに過積載となる重量は51㏄以上のバイクでは60kg以上、50cc以下の原付は30kg以上で過積載となります。(道路交通法施行令第22条・23条)
適切な運転姿勢をキープ
シートバッグの大きさ、リアボックスの取付位置によってはシートの着座位置が圧迫されて運転姿勢が窮屈になる可能性もあります。運転姿勢が窮屈だと感じたときはリアボックスを固定するベースプレートの取付位置をギリギリまで後方にズラすことで着座位置を確保することができます。
それでも適切な運転姿勢をキープできない場合にはサイドバッグやタンクバッグを利用して荷物を分散させましょう。
【参考】キャンプツーリングの積載・持ち物・道具・装備紹介
知っておくと便利!荷物をバイクに積載する際のコツも紹介。
▼リアボックス/トップケース特集▼
▼シートバッグ特集▼
シートバッグとリアボックスの併用とあわせてチェックしたい関連情報
愛車の買取価格が気になる人へ…
バイク画像&簡単入力で査定額が分かる♪
コメント