
グレゴリーのズールとスタウトの違いを分かりやすく説明。
ズールとスタウトそれぞれの特徴、ディテールを比較して両者の相違点を紹介。ズールの35とスタウトの35、ズールの40とスタウトの45、ズールの55とスタウトの60、それぞれの特徴・スペックを比較紹介します。

- グレゴリーのズールとスタウトの違いを知りたい!
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グレゴリー ズールとスタウトの違いは?

グレゴリーの登山向けバックパックのコレクションには、フラッグシップモデルのバルトロの他にズールとスタウトという2つのモデルが存在します。
ズールのラインナップが30・35・40・55であるのに対してスタウトの現行ラインナップは35・45・60となっています。
【グレゴリー ズール】

【グレゴリー スタウト】

ズールとスタウトは共に登山やロングトレイルなどアウトドアでの使用を前提としており用途・目的が同じことから両者の違いが気になります。
ズールとスタウトの違いについてグレゴリーの公式ページの商品説明や各モデルのスペックを比較しても両者の違いがイマイチよく分からんという人やズールとスタウトどっちを購入すべきかで悩んでいる人のために両者の違いを以下にまとめてみました。
ズールとスタウトの主要な相違点
グレゴリーのズール35・40・55とスタウトの35・45・60の各モデルに共通する主要な違いは以下の通りです。他にも細やかな相違点はいくつもありますが特に重要な違いは以下の3点です。
- 背面長(トルソー)サイズの種類
- サスペンション構造の違い
- フロントアクセスの有無
背面長(トルソー)サイズの種類
リュックのフィッティングで最も重要なのが背面長(トルソー)のサイズです。背面長のサイズが合っていないとリュック本来の性能が発揮されないだけでなく肩や腰を痛める原因にもなります。

スタウトはワンサイズ 10㎝刻み、ズールは2サイズ 7.6㎝刻み
スタウトではワンサイズで背面長サイズを調整する仕様なのでサイズを選ぶことはできません。それに対してズールではSM/MDとMD/LGの2サイズを展開し、そのうえでさらに細かくサイズを調整できる仕様になっています。(ちなみにグレゴリーのフラッグシップのバルトロでは3サイズから選ぶことが可能です)
スタウトでは160㎝台の小柄な人も190㎝を超える大柄な人も同じサイズのリュックで背面長を調整するのに対して、ズールでは小柄な人はSM/MDサイズを大柄な人はMD/LGサイズを選択したうえで背面長を調整することになります。
より具体的には、スタウトはワンサイズで10cm単位で背面長を調節するのに対して、ズールは2サイズで7.6㎝単位で調整することが可能です。
当然ではありますが、2つのサイズからサイズ選択したうえで背面長サイズを細かく調整できるズールの方がスタウトよりもフィッティング性においては格段に有利ということができます。

フィッティングに神経質な人、完璧を求める人にはズールの方がおすすめ!

スタウトがフィッティング性においてズールよりも劣るのは確かですが、決して背負い心地が悪いというワケではありません。グレゴリー スタウトの背負い心地については以下の記事を参考にして下さい。
サスペンション構造の違い
グレゴリーのリュックの最大の特徴は、独自のサスペンションシステムにあります。バックパックは『背負うものではない、着るものだ』(Wear it. Don’t cary it)という明確なコンセプトのもとに、身体への負担を軽減するためにこれまでに数々のサスペンション構造を開発してきました。
ズールとスタウトでは異なるサスペンションシステムが使われています。

スタウトで使われているサスペンションシステムは、バーサフィット・サスペンションと呼ばれる従来型のサスペンション構造であるのに対してズールではフリー・フロート・サスペンションと呼ばれるよりハイテクなサスペンションシステムが採用されています。
フリー・フロート・サスペンションのメリット
背面のメッシュパネルを浮かせることで背中がリュック本体に直接当たらない。これにより通気性とフィッティングで性が格段に向上。また、ハイカーの足の動きに合わせてヒップ・ベルトも追従する仕組みにより腰回りのフィッティング性も良くなりました。

ハイスペックなサスペンション構造がもたらす快適な背負い心地を求めるならズールの方がおすすめ!
フロントアクセスの有無
ズールではフロントアクセス、すなわちリュックのフロントパネルから直接荷室にアクセスするための機能が備わっています。フロントのU字ジッパーを開くことで荷室内の荷物の出し入れが楽にできます。

それに対してスタウトではフロントから荷室に直接アクセスする仕様にはなっていません。但しスタウトはボトムを開閉できる仕様になっているためボトム側から荷室にアクセスすることができます。


登山以外にもキャンプや普段使いでの使用を予定している人にはフロントアクセスのあるズールがおすすめです。
▼グレゴリー ズール特集▼

ズール35・40・55とスタウト35・45・60 各モデルを比較
ズールとスタウト、両者のラインナップを見比べた場合、①ズールの35とスタウトの35、②ズール40とスタウト45、③ズール55とスタウト60で容量が似通っているため、それぞれのモデルの特徴やスペックの相違を比較します。
ズール35とスタウト35の比較

ズール35は、日帰りや山小屋泊の山行にもぴったりの35リットルのバックパックです。レインウェアや防寒着、昼食やその他必要な装備を入れても十分な余裕があります。通気性が高いフリーフロート・サスペンションは、頂上への全力疾走、長時間の稜線歩き、さまざまな天候の中を突き進む終日の冒険にもしっかり対応できます。(グレゴリー公式より)
ズール35とスタウト35のスペック比較
ズール 35(MD/LG) | スタウト 35 | |
容量 | 35L | 35L |
重量 | 1310g | 1270g |
寸法 | 66H×31.1W×24.1Dcm | 68.6H×33W×25.4Dcm |
最大積載量 | 16kg | 15.9kg |
サイズ展開 | MD/LG、SM/MD | ワンサイズ |

ズール35とスタウト35、いずれも日帰り登山に最適なサイズのリュクです。容量はもちろんスペック的には大きな違いはありません。既に紹介したようにフィッティング性ではズールの方が勝るのは確かですが、35Lクラスのリュックならフィッテイング性についてそれほどシビアになる必要はありません。
ズール40とスタウト45の比較

ズール40は大型デイパックか、それとも軽量一泊用か、どちらだと思いますか? 答えは両方。容量は40リットルで、日の出から日没までの冒険なら2人分のギアが収納できます。軽量で機動性が高く、装備を吟味すればオーバーナイトの計画にも十分に対応可能。移動中にはフリーフロート・サスペンションのダイナミックなフィット感と高い通気性が、キャンプではU 字型ファスナーによるアクセスのよさが気に入っていただけるでしょう。(グレゴリー公式より)
スタウト45は1泊の旅行や長い距離を歩く場合に最適です。カスタムフィットするバーサフィット・サスペンションで快適。レインカバーが付属するため、どんな天候にも対応できます。(グレゴリー公式より)
ズール40とスタウト45のスペック比較
ズール 40(MD/LG) | スタウト 45 | |
容量 | 40L | 45L |
重量 | 1330g | 1340g |
寸法 | 66H×31.1W×27.9Dcm | 68.6H×33W×27.9Dcm |
最大積載量 | 16kg | 20.4kg |
サイズ展開 | MD/LG、SM/MD | ワンサイズ |

ズール40とスタウト45。スタウト45の方が5L容量に余裕があります。その分ディメンション(H×W×L)サイズも若干大きくなります。日帰り登山メインで使用するならよりコンパクトなズール40が適しているのではないかと思います。テント泊登山での使用をメインに考えるなら容量&最大積載量に余裕のあるスタウト45の方が適していると思います。
ズール55とスタウト60の比較

ズール55は、高山で泊まったり、夏の長めの週末旅行をしたいときに理想的なバックパックです。とくに複雑な地形でスピーディに移動したいときにぴったり。フィット感と通気性に優れるフリーフロート・サスペンションが、重たい荷物を長時間背負ったときにも疲労を軽減してくれます。55リットルの容量は、温暖な時期なら2~3日の行程に、冬でも一泊のキャンプなら十分に対応できます。(グレゴリー公式より)
スタウト60は、数日間のトリップや食料の再補給が必要な長いトレイルにも対応できる収納力を持ち、体にフィットする様に調節できるので快適です。レインカバーが付属し、突然雨が降ってきても慌てる必要がありません。(グレゴリー公式より)
ズール55とスタウト60のスペック比較
ズール 55(MD/LG) | スタウト 60 | |
容量 | 55L | 60L |
重量 | 1640g | 1610g |
寸法 | 76.2H×33.7W×30.5Dcm | 80H×33W×29.2Dcm |
最大積載量 | 18kg | 22.7kg |
サイズ展開 | MD/LG、SM/MD | ワンサイズ |
グレゴリーのスタウト60とズール55の比較・相違点の詳細については以下の記事を参考にして下さい。
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