バイクシートのアンコ抜き&シートの張り替えは自分でやるべきか?それとも業者に依頼すべきか?
アンコ抜きの方法・手順から、アンコ抜き自分でするメリット・デメリット、アンコ抜きに必要な道具や業者に依頼した場合の料金相場などを紹介します。
バイクシートのアンコ抜きを自分でやるか、それとも業者に任せるかで悩んでいる人は是非参考にして下さい。
- アンコ抜きの効果・デメリットについて知りたい!
- アンコ抜きDIYでやるか業者に任せるか迷っている
- アンコ抜き・シート張替えの料金相場は?
- アンコ抜きのやり方・必要な道具を知りたい!
バイクのアンコ抜きの必要性、効果、メリット、デメリットについて
バイクシートのアンコ抜きとは、シート表皮に中のスポンジを削り取ることを言います。逆にスポンジの厚みを増すことをアンコ盛りといいます。
アンコ抜きの必要性
シートの厚みや形状は、足つき性やライディングポジション、乗り心地に大きく影響します。
理想をいえばバイクシートの形状はライダーの身長や体重・お尻の大きさ等に合わせて作られるべきものです。ノーマルシートの形状が全てのライダーにとってベストなものでないことは明らかです。
そこで、ノーマル状態のシートを自分好みのシート形状にするあためにアンコ抜きやアンコ盛りをするのです。
アンコ抜きの効果、メリット
アンコ抜きをすることで、足つき性を改善したりライディングポジションを自分好みのものに近づけたり、乗り心地を改善することができます。
アンコ抜きのデメリット
アンコ抜きをするデメリットとしては以下のような点を挙げることができます。
シートのクッション性についてはアンコを抜いた後に低反発性素材やゲルザブをはじめとする内蔵ゲルを埋め込むことで回避することができます。
アンコ抜きをするとお尻が痛くなるって本当
一般的にはアンコ抜きをすることでクッションが薄くなるので長時間のライディングでお尻が痛くなるといわれています。
しかし、10人が10人お尻が痛くなるワケではありません。アンコ抜きしたシートで下道6時間のロングツーリングをしましたがお尻が痛くなることはなかったです。
アンコ抜きシートで長時間のライディングでお尻が痛くなるという人はツーリング時にのみシートゲルを利用してみてはいかがでしょうか。
アンコ抜き&シート張り替え 自分でやるvs業者に任せる?
アンコ抜き&シート張りは、必要な道具さえ揃えれば自分ですることも可能です。
正しい手順を踏めば決して難しい作業ではありません。アンコ抜き&シート張りのために必要な道具も数千円で揃います。
- アンコ抜き業者の料金・相場よりも格段に安くできる。
- 妥協することなく自分好みの形状に削ることができる。
- それなりの時間と労力が必要(面倒臭い)。
- 最悪失敗して取返しがつかなくなる可能性も…
- シートをシワなく張るには根気と技術が必要とされる
アンコ抜き・シート張替え業者の料金相場は?
アンコ抜き&シート張りを自分でやる分にはタダ(道具代は別)ですが、業者に頼むといくらかかるのでしょうか?
バイクのアンコ抜き&シート張替え専門業者とした名の通った業者の各料金体系を調べてみました。
シートの大きさ、アンコ抜きの箇所、既存シートを利用する場合シートを張り替える場合、それ以外にも色々なオプションが存在するので一概に料金相場を算出するのは困難ですが…。
目安としては、既存のシートを再利用する場合で1万円前後、シート張替えとなると1万5千~2万円前後、オプションでタッグロールやパイピングを加えると2万円オーバーというのが相場となります。にアンコ盛りについても基本は1万円前後が相場という感じです。
アンコ抜き・シート張替えを自分でやる方法【DIY]
ここでは、アンコ抜き・シート張りに必要な道具、アンコ抜きの手順・方法、シートを奇麗に張るコツなどを紹介。
アンコ抜き&シート張りに必要な道具類
アンコ抜き&シート張りのために必要な道具を紹介します。以下が今回私が使用した道具になります。
特にこれがなきゃダメというものではなく、他の道具でも代用可能かとは思いますが、ハンドタッカーだけは業務用のしっかりしたモノを用意しておくことをお勧めします。
それぞれの道具が必要となる場面は、以下の「アンコ抜きの手順・方法」にてご確認下さい。
アンコ抜きの手順・方法
今回シートのアンコ抜きをするバイクはホンダのCL400になります。
ちなみにシートはCB400SS用(CL400と共通)のものを使用しています。
先ず、バイクシートの表皮を取り剥がします。表皮はステープルで留めてあるので精密ドライバー等を使ってステープルを一つづつ取っていきます。
ステープルを取り終わったら表皮を剥がします。今回はダブルシートの前部のみを削る予定なのでシート後部の表皮はそのままにしておきます。
シートの表皮を取り剥がすとスポンジの上に薄いビニールの被膜があるのでこれも除去します。
ビニールの被膜を除去したら、最終形をイメージしてシートのスポンジを削り取る部分をマジックでマーキングします。
シートを削る部分のマーキングが終わったら、いよいよシートのスポンジを削っていきます。
先ずはノコギリ刃を使って削る部分を大まに切り取っていきます。
ノコギリ刃で不必要な部分を切り取った後はおろし金でスポンジをシェイプしていきます。
今回はダイソーで購入した100円のおろし金(おろし器)を使用しました。コレが面白いようにスポンジをきれいに削ってくれます。
アンコを抜く量が少ない場合は、ノコギリ刃を使わず最初からおろし金を使用する方がいいです。
おろし金でスポンジのシェイプを終えたら、次は紙やすりで最終仕上げをします。
紙やすりでの最終仕上げが終わったら、スポンジの上にサランラップを巻いて防水のための被膜を形成します。
表皮をスポンジの上に被せます。
表皮を引っ張ってハンドタッカーで表皮の端を留めていきます。
シート張りのコツ
シワなく奇麗に表皮を張るには、仮留め繰り返しながら丹念にシートを張っていく必要があります。
シートを引っ張った状態で4箇所ぐらいで仮留めします。仮止めが終わったら再度表皮を引っ張って仮止め箇所に近接した場所をステープルで本留めします。
本留めしたら仮留めのステープルを外して再度別の場所で仮留め⇒本留めの作業を繰り返します。
こんなハズじゃなかった… (T_T)
一応仮留めしながらシート張りの作業を終えたのですが…。
今回はどうしても奇麗にシワを消すことができません。シート中央部の表皮が浮いています。
もともとの表皮は元のスポンジの形状に合わせて立体裁断されているため、スポンジを削る量と形によっては完全にシワを消すことが不可能な場合もあります。
アンコ抜き&シート張替えを業者に依頼
このままじゃアカンということで、最終的にアンコ抜き&シート張替えの専門業者に依頼することにしました。
依頼した業者はシート張替え業界の中ではリーディングカンパニーともいえる「株式会社 丸直 MARUNAO」さんです。この丸直さん、バイク部品販売大手の2りんかんからも注文が可能です。
幸運なことに丸直さんの店舗はクルマで数十分で行ける距離にありました。
シートを持参して丸直さんの実店舗へ。
今回丸直さんに依頼した内容は以下の通りです。
1.アンコ抜きの修正
2.既存の表皮(純正)を再利用してのシート張り
3.再利用が不可能な場合はシート表皮の張替え
結局、既存シート(純正表皮)の利用は不可ということで、シート表皮を張りかえることになりました。
アンコ抜きの修正+シート張替えの費用
どうせプロの手でシートを張り替えるなら奇麗に仕上げたいということで今回はシートの張替え以外にも「アンコ抜きの修正」を依頼しました。
アンコ抜きの修正+シート表皮の張替えの費用は以下の通りでした。
- アンコ抜き修正:1,000円
- シート表皮の張替え:8,000円
————————————–
合計:9,000円(税別)
丸直さんの料金表によれば、ダブルシートのアンコ抜き+シート表皮の張替えの場合は最低でも13,000円からという料金設定です。
1,000円という良心的な価格でアンコ抜き修正をして頂きとても感謝しております。
アンコ抜きに掛かる費用を少しでも安くしたいという人は自分でシートを削ったあとに丸直さんで修正してもらうのがいいかも・・・。
ただし、修正の料金は修正の程度により異なるので何とも言えません。
シート表皮の張り替えは、アンコを抜いたシートの形状に合わせて表皮を裁断するので、画像(↑)の通り奇麗に仕上がります。
仕上がり具合&コスト面ともに満足のいく内容でした。
出来上がったシートをバイク(CL400)に取り付けて見栄えを比較してみましょう。
結論:アンコ抜き&シート張り 自分でやるor業者に任せる?
バイクシートのアンコ抜きを自分でやるか、業者に任せるかで迷っているなら、先ずは自分でやってみましょう。
自分でシートのスポンジを削ってシート表皮もシワなく張れたらそれでOK!
シートのスポンジを削るだけなら特別な技術は必要としません。少しずつ丁寧に削れば素人でも自分好みの形状に削ることができます。
削っては、自分でシートに跨り足つき性や座り心地を確認しながら修正を加えることができるので業者に任せるよりも納得のいく形状に仕上げることができます。
もしシートの表皮をシワなく奇麗に張ることができない場合は業者にお願いすればいいだけです。
シート表皮の張替えだけなら幾分安くなりますから。
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