今回は、STCスキーベンチャーについてレビューします。 スキーベンチャーは、山スキーやクロスカントリー、バックカントリーを気軽に楽しめるようにとのコンセプトで生まれた商品です。そんなスキーベンチャーのスペックや特徴、使用感についてレポートします。
スキーベンチャーのスペックと特徴
最初にSTCスキーベンチャーの仕様と特徴にについて紹介致します。
スキーベンチャーはスノーシューとスキーのハイブリッド
販売元の情報によると、『スキーベンチャーとは、一台でクロスカントリーやバックカントリーも気軽に楽しむことが出来る、スキーとスノーシューのハイブリットアイテム』とされています。
もともとは、スイスで産まれで元々はロシニョールがフリーベンチャーという商品名で販売していたようです。その後生産と販売がSTCに引き継がれたようですが2019年で販売は終了したようです。
スキーベンチャーのスペック
- 全長:99㎝
- 幅:120㎜-99㎜-120㎜(トップ・センター・テール)
- 重量:3.2㎏(両足)
- 付属品:専用スキン(シール)、リーシュ、ケース
- 定価:¥50,000
リーシュコード等の標準装備に加えて別売りのオプションでソフトブーツ用アダプター、専用のアイゼン(クランポン)も用意されていました。
※ ちなみに、ワタシが入手したモデルは板の幅が115㎜-93㎜-101㎜です。
スキーベンチャーの特徴
スキーベンチャーの最大の特徴は、歩行時及びハイクアップ時には踵を上げることができ(ヒールフリー状態に)、滑降時にはヒールを固定できる点です。
しかも、傾斜の角度に応じて足のポジションを変更できます。
3つのモード・ポジション変更が可能
滑降時のダウンモード、緩斜面で使うアップ&ダウン、急こう配の登りで使うアップの3つのモードがあります。
バインディングがスキー板に設置されたレールの上を移動できるようになっており、バインディングのポジションを移動させることでモードを変更することができます。
- アップ(最前列):ハイクアップで使用
- アップ&ダウン(中間):緩斜面のアップ&ダウンで使用
- ダウン(最後部):滑降時に使用
緩斜面で使うアップ&ダウン及び登りで使うアップモードではソールフリーの状態になります。
ハイクアップの際に使用するアップ登行モード(一番前のポジション)では、サポート用の金具を立てることでヒールアップの状態を維持することができます。
滑降時に使用するダウンモードに変更する際には、バインディングの位置を最後部に移動させます。
バインディングを最後部にスライドする際にバインディング後部の爪と板に設置されている受け具を嚙合わせることでヒールを固定できます。
滑降時にヒールを固定できるのでテレマークターンのように高度なスキルがなくても山スキーを楽しむことができます。
ソフトブーツ・登山靴にも対応
オプション別売りのソフトブーツ用アダプターを使用することで前コバのない登山靴やソフトブーツでも使用することができます。
ブルーモリス 秀岳荘オリジナル スノーハイクとの違い
スキーベンチャー同様に取り回しの楽な短いスキー板を利用して山スキーやクロスカントリー、バックカントリーを気軽に楽しめるようにとのコンセプトで生まれた商品としては、ブルーモリス或いは秀岳荘オリジナルのSNOW HIKE USという商品があります。
秀岳荘のスノーハイクは、Bluemorisの板にフリーヒールバインディングのX・トレースを付けた仕様になります。
ただ、スキーベンチャーのバインディングシステムと異なりX・トレースでは滑降時に踵を板に固定することができないようです。
スキーベンチャーを実際に使用した感想
▼スキーベンチャーを担いで乗鞍岳へ▼
スキーベンチャーを担いで乗鞍岳の剣が峰に登ってきました。下りはもちろんスキーベンチャーで…
スキーベンチャーをスキー場に持ち込んで試運転してきました。
▼Youtube動画でチェックする▼
兼用ブーツにスキーベンチャーを装着、踵を固定する滑降モードで滑った感想としては、通常のショートスキーと変わらないというのが率直な感想です。
特殊なバインディングを採用しているがゆえに滑走時の安定性等に問題があるのではという危惧もありましたがその心配は無用でした。
今回はスキー場内でのテストということもあり歩行&登行用モードを試す機会がありませんでした。歩行&登行モードでの使用感については後日レポートしたいと考えています。
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