剱岳登山のルートと山行記の紹介です。
9月も下旬に差し掛かる某日、剱岳に登ってきました。
ルートは、立山三山縦走から剣沢キャンプ場で一泊、翌朝から別山尾根ルートで剱岳に登頂。
当日のルート及び登山の模様をレポート。剱岳登山の装備と服装等も紹介。
剱岳登山ルート紹介
今回の剱岳登山で用いたルートは、剱岳登頂コースの中で最もポピュラーな別山尾根ルートになります。
- 歩行距離:20.1㎞
- 山行時間:30時間(休憩含む)
- 累積標高:1976m(上り)、1977m(下り)
ちなみに、上記の山行時間は、剱岳登山の基点となる室堂を出発してから室堂に戻ってくるまでに要した時間です。立山三山縦走及びテント泊の時間も含んでいます。
▼立山三山縦走の詳細データはコチラ▼
https://wanderinglife55.com/tateyama-jyuusou/
剱沢キャンプ場を起点とした剱岳登山(別山尾根)だけの時間は、往復6時間30分程度です。詳細は下記の山行記で・・。
剱岳登山 別山尾根 山行記 9月
2019年9月某日の剱岳登山(別山尾根ルート)の模様を紹介します。
剱沢キャンプ場 – 剱澤小屋 – 剣山荘 – 一服剱 – 前剱
前日は室堂から立山三山を縦走。剣沢キャンプ場にテントを張り午後8時過ぎに就寝。
午前0時過ぎに一度目が覚めるもその後再び深い眠りに…。
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午前3時過ぎに目が覚め寝袋の中でゴロゴロと過ごす。午前3時40分頃より朝食を摂り出発の準備を始めます。
午前4時30分 剱岳登山開始
剱沢キャンプ場の水場で歯を磨き、飲料水を補給して午前4時30分、剱岳に向けて出発。
夜明け前の暗闇の中、ヘッドライトの灯りを頼りに剱岳の登山道を辿ります。
午前4時40分に剱澤小屋を通過。午前4時55分剣山荘を通過。
剣山荘から別山尾根の登山道が始まります。
黒部方面の稜線が明るくなり始めます。間もなく夜明け
一服剱に向かう尾根道で完全に夜が明けました。
午前5時20分 一服剱を通過
午前5時20分、一服剱を通過します。一服剱から登ってきた方面を振り返ると、眼下に剣山荘、剱澤小屋、剱沢キャンプ場を一望。その向こうには別山をはじめとする立山連峰の山々を望むことができます。
一服剱を超えると、登山道は急峻なガレ場に変貌。鎖場もいくつか登場します。
前剱に向けて急峻な岩稜帯を登ります。
午前6時15分 前剱に到着
登山開始から2時間弱で、標高2,813mの前剱の頂上に到着。
ここ前剱の頂上は、剱岳に向かう別山尾根道の本筋からやや離れることから、ほとんどの登山者はココ前剱の頂上スルーしていました。
前剱の頂上では360度展望が開け、北西方面では富山湾まで見渡すことができます。
前剱 – 平蔵の頭-カニの縦バイ-剱岳頂上
前剱をコルに向かって下っていくと、最初の難所とも言える剱岳別山尾根の5番目鎖場が登場。
尖った岩稜帯を巻くように鎖が張られています。
一本橋を渡った後に鎖を伝って岩稜帯をトラバース。
午前7時02分 平蔵の頭の取り付きに
5番鎖場を通過した後に待ち構えているのが平蔵の頭と呼ばれる箇所(7番目鎖場)。
平蔵の頭は、それなりに高度感がありますが、特に難しいということはないです。
平蔵の頭を無事通過。剱岳側から見ると高度感抜群の岩稜帯(下画像)。
平蔵の頭の先に待ち受けているのが平蔵のコル。
平蔵のコル(8番目鎖場)横移動した後に鎖を頼りに上に登ります。
剱岳 別山尾根の登りの核心部 カニのたてばい
平蔵のコルを通過すると、剱岳別山尾根登りの核心部と呼ばれる”カニのたてばい”が登場。
ハイシーズンには、登山者の渋滞を引き起こすとで有名な箇所です。
9月下旬近くの平日では、御覧の通り先行者は皆無でした。
後続に2組のパーティが差し迫っていたので、予備知識もないまま、登り始めます。
鎖と鉄杭を頼りに岩場を登ること5分程度(体感時間です)でカニのたてばいを無事クリア。
カニのたてばい通過後、岩稜帯をダラダラと登っていくと積み上がった岩の稜線の先に剱岳山頂の祠が見えてきました。もう頂上は目前です。
午前7時55分 剱岳登頂
2019年9月も下旬に差し掛かる某日、別山尾根で剱岳に登頂(標高2,999m)。
コチラの剱岳のプレートは、山頂東側に置かれているモノ。
祠にもご挨拶。
コチラが祠のもとに置かれている剱岳のプレート。
祠側でもちゃっかり記念撮影。
剱岳頂上の北側にある一等三角点にタッチ。
剱岳頂上より下山 – カニの横バイ- 前剱 – 剣沢キャンプ場
晴天のもと剱岳頂上から景色をひとしきり堪能して午前8時25分より下山開始します。
剱岳最大の難所 カニのよこばい
午前8時33分、剱岳別山尾根での下山時最大の難所と言われる”カニのよこばい”(10番目鎖場)に差し掛かります。
先行者との間に十分な距離をとるため先行者が視界から消えるのを待って下降を開始します。
”カニのよこばい”という名前、そしてそこが難所ということは知っていますが、難易度等の詳細については正直不明。まぁ、一般登山道だから何とかなるだろうぐらいの認識です。
垂直下降から逆L字を描くように大きく横にトラバースします。
垂直から横移動に入る際に下が切れ落ち、上から足を置く場所が見えないので少し恐怖を感じます。横移動に入る姿勢が確保できたらあとは鎖を頼りにトラバース。
下山後に振り返ると、やはり一番恐怖を感じたのはこの”カニのヨコバイ”です。
カニの横ばいを通過すると、今度は長梯子で下降。
ハシゴを降りた後は長い鎖でまた下降。
この鎖場(↑)をクリアすると難所はひとまず終了。
午前8時50分、平蔵の頭を通過。
午前9時30分、前剱を通過。
前剱の通過後は難所と呼べるような箇所は無かったと記憶。
ただ、前剱からの下りでは、気の緩みに起因すると思われる事故が多発しているとのことなので注意が必要です。
午前10時55分、剣沢キャンプ場に無事到着。
剱沢キャンプ場 – 剱御前小舎 – 雷鳥沢キャンプ場 – 室堂
剱沢キャンプ場に到着するなり速攻で撤収作業に掛かります。撤収作業後に軽く昼食をとって12時10分、室堂に向けて出発。
13時00分、剱御前小舎を通過。眼下の雷鳥沢キャンプ場、その先の室堂を目指して雷鳥沢を一機に下降。
13時45分雷鳥沢キャンプ場を通過。15時00分、室堂ターミナルに無事到着。
剱岳登山の装備と服装【9月】
室堂を起点とする剱岳登山(立山縦走-別山尾根ルート)で使用した装備・服装を紹介します。
剱岳登山の装備(テント泊)
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剱岳登山の服装・レイヤリング【9月】
9月の剱岳で使用した服装・ウェア、レイヤリングは以下の通りです。
トップス
ベースレイヤーは、テスラのコンプレッションシャツとワークマンのドライTシャツ
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アウトシェルジャケットにワークマンのエアシェルジャケットを着用。
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ボトムス
モンベルのサウスリム パンツ。オーバーパンツとしてモンベルのライトアルパインパンツ。
登山靴は、スカルパ ミラージュ
【動画】剱岳登山
室堂から立山縦走、剱岳登頂までの様子を動画に収め編集しました。
【剱岳登山】立山三山縦走-剱岳
剱岳 別山尾根ルートの鎖場・難所 カニのたてばい・カニのよこばい他
カニのたてばい、カニのよこばい、平蔵の頭など剱岳別山尾根ルートの主な鎖場の通過シーンを収めた動画です。
剱岳登山のアクセス・登山口・登山届
剱岳登山(別山尾根ルート)の起点となのが室堂。
室堂へは立山もしくは扇沢から立山黒部アルペンルートでバス、ケーブルカーを乗り継いでいきます。⇒ 室堂へのアクセス詳細(時刻表・運賃)
この室堂が剱岳登山(別山尾根ルート)の実質的な登山口・下山口となります。
【登山届提出先】:富山県警警察本部山岳安全課
室堂ターミナル内に登山届出用紙及びポストが設置されています。
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(テキスト・編集人 flyder)
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